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ダークヒーロー★しらゆき(116)       征服しちゃった?
もふもふベアト
魔王さまって、結構人気だったんですね。

魔王スタンプ(ヘネシス)
ふふん、当たり前じゃない。わらわを誰だと思っているの?偉大なる魔王、しらゆきよ!
 朝の清浄な空気をほのかに残して、昼の明るくて朗らかな光に満ちる、朝と昼の中間のようなこの時間。
 いつものように爽やかなそよ風に揺れる柔らかな下草の上、私たちは街の入り口を背にしてヘネシスに立っていました。
 そんな私たちの前には、ヘネシスに住む人々がたくさん並んで、私たちを見送っています。
 そう、私たちを見送って。
 今日は、ヘネシスから旅立つ日でした。
 エリニアに続いて、二度目の旅立ちの朝。私たちを見送る人の数は、エリニアの時よりも多い気がします。それは、深い森の奥に建つエリニアの街よりも、広く開けた草原に建つヘネシスの街の方が人の数が多いためでもありましたが、しかし魔王さまはそれ以外のものも感じているのか、ご満悦な様子です。

魔王スタンプ(ヘネシス)
見なさい。あんなにたくさんわらわの見送りが居るわ。

もふもふベアト
そうですね。

魔王スタンプ(ヘネシス)
ふふふ、最後に美しきわらわを目に焼き付けておきたいと集まってきたってわけね。それにほら、あの顔。みんなわらわを崇拝しているわ。
 人々は楽しげな笑顔で大きく手を振っています。そして口々に、「またキノコ採ってきてね!」とか、「お土産楽しみにしてるから!」とか言っています。
 それらを口にしているのは、魔王さまの採ってきたキノコをリナさんにお裾分けしてもらっていた、近所の人々。
 どうやら私たちのことを、キノコや野草なんかを採ってきてくれる、ハンターとでも思っているようです。しかし魔王さまはそんなこと露も思わず、

魔王スタンプ(ヘネシス)
ふはは、征服しちゃったわね!ヘネシス。
 なんて楽しげに言っています。
 うーん、相変わらずというか、なんというか。
 たぶん、征服はあんまりしてないと思いますけど、魔王さま楽しそうだし、ま、いっか。
 そんな風に、きっと旅先で見つけた変わった食べ物や美味しい食べ物を持ってきてもらうことを期待している楽しげな人々とは裏腹に、少し寂しげな顔をして、控えめに手を振っている人もいます。
 例えば、カミラ。
 カミラは少し寂しげな目をして、けれどその目にその顔に、一所懸命に笑顔を浮かべて、私たちを見送っています。
 そんなカミラに、私は魔王さまの手を引いて近づいていきます。

もふもふベアト
カミラ。

カミラスタンプ
ん、ベアトリスちゃん。
 声を掛けられたカミラは、少し寂しげなその笑顔にさらに力を込めますが、それはかえって寂しげな感じをを強調することになりました。

もふもふベアト
なんだか寂しそうだけど、平気?

カミラスタンプ
うん、平気だよ。
 私の質問に、しかしカミラはその様子とは裏腹に即答します。

カミラスタンプ
友達を送り出すのには、慣れてるからね。ふふ、変なの。私の友達って、不思議と旅人が多いんだね。
 そう言ってカミラは、寂しげなその笑顔に、クスリとした、ほんの少しだけれど紛れもない笑顔を織り交ぜました。
 私はそんなカミラの様子に少し安心すると同時に、友達に旅人が多いというカミラの言葉に不安のような、かといってその言葉に纏めてしまえないような、妙なものを覚えます。
 魔王さまと同じ名前の、一番の友達が旅人になって、それを見送るようになったカミラ。
 そして新しく出来た友達である私たちを見送るカミラ。
 もしかしたら、魔法を学び始めたジェイさんも、今はその気がなくともいつかはこの街を出る時が来るかもしれません。彼はこの街を守るために、またカミラと同じくこの街から旅立っていった人を待つために魔法を学んでいますが、更なる強い魔法のために、少しくらいは街を離れたりする時が来るかもしれません。
 そうなると、カミラはなんというか、見送ってばかりになってしまいます。
 それはやっぱり寂しいんだろうなぁ。と私は思います。
 しかし、

魔王スタンプ(ヘネシス)
へぇ、それは少し寂しいかもね。でもね、カミラ。
 魔王さまは、カミラの頭にポンと手を置いて言います。

魔王スタンプ(ヘネシス)
待ち人が多いということは、その分楽しみも増えるということよ。あの人が帰って来るのはいつかな、この人が帰って来るのはいつかなって、たくさんの友人たちが帰って来るのを待って指折り数えるの。待っている相手が多ければ多いほど、待ち人が帰って来る機会も多くなって、それを待つ感覚も短くなるわ。それに、その分土産話もたくさん聞けるしね。
 明るい色をしたカミラの髪をさらりと撫でて、少し長い台詞に調子をつけて、歌うように言う魔王さま。ううむ、こういう時に背が高いのは、なんというかズルい。
 しかし、なるほどそういう見方もあるのか。と、そばで聞いていた私は感心してしまいます。

カミラスタンプ
わぁ、確かにそうかも。魔王さんって、目の付け所が違うっていうのかな。何だか凄いです。そう思うと、待つのも楽しくなりますね。
 そしてカミラも私と同じく感心しています。

魔王スタンプ(ヘネシス)
ふふん、崇めてもいいのよ。
 しかし魔王さまはその一言ですべてを台無しにするも、

カミラスタンプ
あはは。はい、崇めちゃいます。
 優しいカミラは、ノリ良くそんなことを言ってくれました。
 そして、そんな二人の様子を観察していた私は、ふと気が付きました。
 先程カミラに友達と言われた時に、私が何の違和感も無くその言葉を受け入れていたことに。
 自分で言うのも何ですが、私の人見知りは折り紙付きで、相当なものだったのですが、どうやらそれも、このヘネシスでだいぶ良くなってしまったようです。
 エリニアで魔王さまに友達が出来たことをからかった私ですが、もしかしたらヘネシスを出た後で、今度は私が魔王さまにからかわれてしまうかもしれません。
 そんなことを考えて、少し可笑しな気分になって、二人のことを眺めていると、やがて遠くの方からジェイさんが近づいていきました。


魔王スタンプ(ヘネシス)
ともだちー、ともだちー、けんかもしーてー、なんちゃらー、かんちゃらー・・・

もふもふベアト
ドラえなんとかですよね、それ。よくそんな昔の歌覚えてますね。
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Author:しらゆき
メイプルストーリー、いばらでのんびり遊んでます。

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