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ダークヒーロー★しらゆき(142)       ベアトリスの土いじり?
魔王スタンプ(ヘネシス)
ところでベアト。貴女さっきから時々止まって、土いじりしてたけれど、あれは何?

もふもふベアト
土いじり・・・?
 無視された魔王さまはそれを意に返さず、唐突でありながら流れるように話題を変えて、私に妙な事を言いました。
 しかし私は魔王さまの言っている内容がつかめません。

魔王スタンプ(ヘネシス)
岩とか土のひび割れを、木で突っついていたじゃない。

もふもふベアト
あぁ、あれですか・・・。
 そんな私の顔を見て、魔王さまはさらに詳しく言いました。
 それを聞いて、私も合点がいきました。

もふもふベアト
あれは木の枝をひび割れにさして、目印にしていたんです。あんな中でわざわざ立ち止まって土いじりなんてするわけないじゃないですか。アンポンタンですね。
 相変わらず非常識ばかり言う魔王さまに、私は辛辣な事を言ってやります。
 思春期みたいな事ばっかり言ってきた仕返しです。

魔王スタンプ(ヘネシス)
目印?

もふもふベアト
そうです。
 食べ物を求めて荒野を歩くと決めた時、私にはいくつか不安がありました。
 この広大で、どこもかしこも似たような景色をした荒野。
 渇きに渇いて、食べ物どころか水すらもろくにないこの荒野。
 そんな荒野の中で見つけた、いくつかの休息地と水場。
 私たちは少なくともその周辺には食べ物を見つけ出せなかったわけで、だからこうしてこんな過酷な環境の中をあてどなく彷徨うことにしたわけで、食べ物を求めるならばそれら水場や休息地から離れる必要がありました。
 ただでさえ過酷な環境の中にあるそのオアシスから、当てもなく、どれくらい離れるかという目算も無く、離れなければならない不安。
 だから私は、私たちが拠点としていた場所から点々と、目印を付けていたのです。
 岩や土のひび割れに、木の枝を挿して。

魔王スタンプ(ヘネシス)
なるほどね。
 魔王さまは納得と言ったような様子で、頷きます。
 しかし・・・、

魔王スタンプ(ヘネシス)
そう言う意図があったのね。わらわも最初それを疑ったけれど、それにしては無意味なことをしているもんだから、きっとそれはわらわの勘違いで、土いじりでもしてるんだと思ったのよ。貴女って外に出してほっとくと、土いじりとかはじめそうだしね。

もふもふベアト
無意味?
 魔王さまの言ったその単語が気になって、最後の失礼な部分は無視して聞き返します。

魔王スタンプ(ヘネシス)
えぇ、そうよ。
 魔王さまは私のその問いかけに、然もありなんと答えます。

魔王スタンプ(ヘネシス)
だって無意味じゃない。ほら、見てごらんなさい。
 魔王さまは岩陰から顔だけ出して、外を見ます。
 私も魔王さまのその動作に促されて、同じようにします。

もふもふベアト
・・・・・・。
 見るとちょうど、荒野に一本の木の枝が風に流されて転がっていくところでした。

もふもふベアト
・・・えっ。
 そして先ほど私が木の枝を挿したひび割れを見ると、そこには何も、地面に挿さっているはずの木の枝すらも、ありませんでした。

もふもふベアト
どうして教えてくれなかったんですか!
 私は憤慨して魔王さまに言います。

魔王スタンプ(ヘネシス)
だって、土いじりだと思ったから・・・。」
 憤慨して声を荒げる私に、魔王さまはしおしおとして言います。

もふもふベアト
こんな時に土いじりなんてするわけがないじゃないですか。

魔王スタンプ(ヘネシス)
だって貴女ってほら、変わり者だから・・・。

もふもふベアト
魔王さまにだけは言われたくないです!
 私が目印として地面のひび割れに挿していた木の枝が、挿すそばからすぐに風に吹き飛ばされ飛んでいったのを知りながら、魔王さまは今まで何も言わなかったのです。
 私が時々立ち止まって木の枝を挿すその行為を、魔王さまは土いじりだと思ったと言っています。
 なんでこんなところで、こんな時に、わざわざいちいち立ち止まって土いじりなんてしなくちゃいけないんですか。ちっちゃい子供だってそんなことしませんよ。

もふもふベアト
はぁ・・・。もういいです。魔王さまの阿呆は今に始まったことじゃないですからね。

魔王スタンプ(ヘネシス)
何よ。失礼しちゃうわ。
 珍しくしおらしくしていた魔王さまは、しかししおらしくするのにも飽きたのか、阿呆の言葉にぷいとそっぽを向いてしまいました。
 それにしても・・・、と私は思います。
 ここに吹く風は本当に「死の風」です。
 渇きと日差しの熱をまるで叩きつけるように運んできて、その上今まで見つけた水場や拠点への命綱である目印まで吹き飛ばしてしまうなんて、これはもう、風が私たちを殺しに来ています。
 渇きを運び、日差しの熱を運び、遭難への恐怖を運ぶ、死の風。
 まさか、ひび割れにあんなに厳重に挿した木の枝がこうもたやすく吹き飛ばされるなんて、思いもしませんでした。もっとちゃんと、挿した後しばらく見張って大丈夫なのを確認しておくべきだったかもしれません。
 とは言え、今更仕方のない事です。
 荒野はどこを見ても大体似たような景色をしていて、大半は吹き飛ばされてしまったであろう目印を頼りにもと来た道を戻るなんて出来っこありません。
 むしろ余計に迷ってしまいそうだし、戻れたとしてもあそこには食べ物がないのですから、ここから新たに水場と、それから食べ物を探しに行った方がきっといいです。
 水と食べ物。
 生き物が生きるために必要な、けれど魔王さまと私には実は不可欠という訳でもないモノ。
 それでもやっぱり、喉が乾いたら水を飲みたいし、お腹が減ったらご飯を食べたいです。魔王さまも私も、生きてるんですから。
 早く食べ物と、次の水場を見付けなくては。

魔王スタンプ(ヘネシス)
でも、安心なさい。

もふもふベアト
へ?
 私の目印を土いじりと言った魔王さまはしかし唐突に、

魔王スタンプ(ヘネシス)
ほら、あそこ。
 岩場の向こうを、指さします。
 見るとそこには岩の分かれ道。
 私も見覚えのある、分かれ道。

魔王スタンプ(ヘネシス)
ペリオンの街を出て間もない時に通った分かれ道だわ。あそこまで戻って、今度はあっち側に行ってみましょう。
 かつて通った分かれ道の、その時は通らなかった方。
 次はそちらへ行って食べ物を探してみようと、魔王さまは言ったのでした。


もふもふベアト
街のそば・・・。あぁ、なんかホッとしました・・・。

魔王スタンプ(ヘネシス)
街には帰らないけれどね。
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Author:しらゆき
メイプルストーリー、いばらでのんびり遊んでます。

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