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2018/12
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letter from Familia Master(一通目) 「初めまして、しらゆきです。」
 うーん、まずは何から書けばいいのかな。
 お手紙自体は何度も書いたことがあるけれど、こんなに長いお手紙を書くのはさすがに初めてだから、何というか緊張してしまいます。緊張して、何から書けばいいのか分からなくなってしまうけれど、このお手紙はお友達だけに出すものじゃなくて、世界中の色んな人に宛てて出すもので、読んでくれる人の中には私のこと知らないって人も多いと思うから、やっぱりまずは、自己紹介からだよね。
 えっと、初めまして!
 私、しらゆきって言います。
 私自身はお母さんのこと覚えていないんだけれど、聞いた話によるとこのしらゆきって名前は、寒い寒い冬の、音もなくしんしんと雪の降る日に、そのしんしんと空から降ってくる雪を見上げて、積もって辺りを真っ白な銀世界に変えてしまった雪景色を見渡して、お母さんが付けてくれた名前なんだそうです。冬はあんなに寒くって、雪はあんなに冷たいのに、その寒さと冷たさがどうにも優しいものに思えてしまうことが私にはあるけれど、私にこの名前を付けてくれたお母さんも、きっと同じように感じたんだと思います。それは私の勝手な想像で、私自身お母さんと話した思い出なんて無くて、だから私はお母さんがどんな人だったかを自分で感じたことが無くて、ただ周りの人から「しらゆきのお母さんはこういう人だったんだよ。」と聞いた、お話の中のお母さんしか知らないけれど、でも、私の名前を考えてくれた時のお母さんは、きっと私と同じように雪というものを感じてくれたんだと思う。そこにはちゃんとした根拠なんてないけれど、私は筋の通った説明なんて出来ないけれど、「だって、親子だもん!」っていう、頼りないけど確かな根拠があると、少なくとも私は思うし、私はそれを信じたい。
 でも取り敢えずお母さんの話はまた今度にして、今は私はお母さんのつけてくれたこのしらゆきって名前が気に入っているってことを言いたいです。
 冬は寒くて雪は冷たくて、生き物にとってはそれだけでも辛いのに、その上食べ物だってろくに取れない。冬はそんな風に死の匂いすらしてくる季節だけれど、そんな厳しい冬の見せる辺り一面の銀世界はとても綺麗で、どこまでも続く真っ白な地平線を、その上にある灰色の空と、その中をなお降り続けるふんわりとした牡丹雪を見ると、不思議と心が落ち着きます。あんなに体を冷たくする冬のキリリとした寒さは、なぜか心を暖めてくれます。しんしんと音もなく降り積もる雪の音を、厚く積もった雪が辺りの音を吸い込んでしまう静けさを、それからそんな中聞こえる「ギュっ、ギュっ。」という雪を踏む自分の足音を聞いていると、なんだかとても幸せな気持ちになれるんです。きっとそれは、冷たく厳しい冬が私たちにくれた、ささやかな優しさなんだと思います。そんな真っ白な雪を見てお母さんが考えてくれた、このしらゆきと言う名前は、私のお気に入りです。
 何だか自己紹介がやたらと長くなってしまいました。むしろ、これは自己紹介だったのかな・・・?
 自己紹介というか名前に対する思い入れをひとしきり喋ってしまっただけな気もするけれど、私にとっては大事な名前だから、どういう思い入れがあるかを知って欲しかったし、私が大事にしているものの話をするのは、私を知ってもらうためには決して無駄にならないとも思うんです。
 そんな私はヘネシスって言う街に住んでいて、この街がどんな街化を一言で言い表すなら、長閑で気持ちの良い街です。
 ヘネシスは柔らかい下草の敷き詰められた草原にある街で、優しいそよ風に草原の草が揺れるのはまるで緑の海のようで、そんな緑の海の上に色取り取り屋根をした家々が集まっているのは、まるで浮島のようです。私はそんなヘネシスで生まれて、育って、生きてきたのだけれど、でも、ついこの間まで、長いことこのヘネシスから離れていました。それで、最近になってようやく、久しぶりに、このヘネシスへと帰ってきたのです。
 ヘネシスから離れて、ずっとどこに居たかって?
 ふふ、それに一言で答えるのは、難しいかもなぁ・・・。
 だって私はヘネシスから離れて、色んな場所に居たのですもの。ヘネシスからそう遠くない街に居たこともあれば、遠く離れた海の外に居たことだってあるし、むしろその海の中に居たことだってありました。
 つまり私は色々な街を転々としていて、それがどういうことかと一言で言い表すなら、私は冒険をしていたのです!
 そう、冒険です。
 心躍るような冒険。それでいて危険なこともいっぱいな、心臓が跳ね上がるような冒険。
 山も森も、一年中銀世界の広がる美しくも険しい環境の雪原も。
 それから冒険の代名詞とも言える洞窟にだってたくさん入ったし、塔にだって登った。
 冒険する国々も普通の国だけじゃなくって、それこそおとぎ話みたいな場所にもたくさん行きました。
 おもちゃの国に雲の上の街と公園、海の底が歩けるなんて信じられる?
 それに、未来や過去に、次元の違う他の世界や本の中の世界なんて信じられる?
 そんな信じられる無いようなたくさんの世界を、私はこの足でたくさん歩いて、そんなたくさんの世界には襲い掛かってくる敵もたくさん居て、死んじゃいそうなことだって何回もあったし、むしろ死んじゃったことだって・・・。っと、ここで全部話しちゃったら、楽しみがなくなっちゃうよね。私の冒険のことは、これからこの長いお手紙の中で少しずつ話していこうと思ってるから、良かったら付き合って欲しいな。
 でもまずは一つだけ話しておきたいことがあるんです。
 きっとみんなも疑問に思ったと思うんだけど、そんな危ない目に合いながら、見たことも聞いたことも無いようなたくさんの世界を渡り歩いて、心細くなかったか、心が折れなかったのかってこと。
 その疑問への答えは、心が折れそうになったことは何回もあるけれど、心細かったことは一度も無いよ。ってことになるのかな。むしろ、冒険に出る前の方が、私は心細かったかも。それは私の冒険にはたくさんの心強い仲間が居て、その仲間と出会った時から、私の冒険は始まったから。
 私の心強い仲間の話は、私の冒険の話には欠かせません。
 だから、まずは一番最初の仲間に出会った時の、私の親友に出会った時の、話から始めさせてもらおうかな。
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しらゆき

Author:しらゆき
メイプルストーリー、いばらでのんびり遊んでます。

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